ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説! | みんなの補助金コンシェルジュ

ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!

ものづくり補助金の対象経費は、機械設備・システム開発・外注費など事業に直接必要な費用。対象外は日常の運転資金・人件費・土地建物取得費など。要件を理解し賢く申請をしましょう。

執筆: 菱谷 里沙子公開日: 2025-12-12
ものづくり補助金 対象経費
井上 卓也カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

このコラムのポイント3つ

  1. 機械装置・材料費・外注費・専門家費用などは対象だが、建物・人件費・事務用品など対象外経費も多い
  2. ものづくり補助金は対象経費が細かく決まっており、事前に公募要領を確認しないと全額自己負担になるリスクがある
  3. 対象外・特別枠・中古設備などの判断は難しいため、申請前の経費整理専門家への確認が採択と失敗回避のカギになる

ものづくり補助金の対象経費は何?

ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:経費精算とは?経費の対象や流れ、効率化の方法、システムを紹介
ものづくり補助金を申請するにあたっては、対象経費を理解していなければなりません。

経費として使える支出を知っていなければ、対象外の経費を使ってしまいます。これでは、期待していた補助金がおりず、全額自己負担となってしまう恐れがあります。

ものづくり補助金を申請するとき、どんな支出を経費として使っていいのか知っておけば負担を減らせるでしょう。

把握していなければチャンスを逃してしまう恐れがあるため、ここでものづくり補助金で使える経費の種類を、じっくり確認しましょう。まずは、対象経費に含まれるものをざっと列挙します。
ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:クラウドサービスとは

  • クラウドサービス利用料
  • 専門家に頼むためのお金
  • 運搬や郵送にかかるお金
  • 試作品を作るための材料費
  • 機械装置やシステムにかかるお金
  • 新しい技術を取り入れるためのお金
  • 他の会社にお願いして作業してもらうお金
  • 特許や商標などの知的財産権にかかるお金

上記の費用は、基本的に対象経費に含まれます。それぞれ詳しくみていきましょう。

機械装置やシステムにかかる費用

ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:クラウドサービスの仕組み
機械装置やシステムにかかる費用は、たとえば業務で使う機械道具ソフトウェア(パソコンのプログラム)などを購入する費用です。
例)

  • 測定機器
  • パソコン
  • コンピューターを使ったシステム

ただし、普通の事務用パソコンやスマホ、プリンターなどは対象外です。

社員の人件費(給料)も対象外です。中古の機械を購入しても問題ありませんが、いくつか条件があるため注意してください。

新しい技術を導入するための費用

新しい技術や特許を導入するためにかかる支出も、対象経費です。たとえば、他の会社が持っている特許を買うために支出した費用は、対象経費として認められます。

こうした費用は補助金が得られるので、ぜひ申請してみてください。
参考:【公式】ものづくり補助金総合サイト
ものづくり補助金の対象経費について迷っていませんか?みんなの補助金コンシェルジュでは、対象経費の範囲や申請書の作り方まで丁寧にサポートします。ご相談は下記フォームからどうぞ!
【無料】ものづくり補助金について相談する!

ものづくり補助金×対象経費のFAQ

Q1. ものづくり補助金は個人事業主でも申請できますか?

A. はい、可能です。法人だけでなく、条件を満たす個人事業主も対象です。

Q2. 補助金はいつ受け取れますか?

A. 原則後払いです。事業完了後に実績報告を提出し、審査を経てから振り込まれます。

Q3. 補助金に落ちた場合、再申請はできますか?

A. できます。改善ポイントを踏まえて次回の公募で再チャレンジ可能です。
参考:わかりづらい補助金用語集

ものづくり補助金で専門家費用は対象?対象になるケースと注意点

事業を進めるために専門家の助けが必要な場合もあるでしょう。たとえば、技術的な助言をもらうためにコンサルタントを依頼した場合も、対象経費です。

専門家に支払ったお金のうち、最大で半分が補助金として出ます。ただし、すべての専門家に適用されるわけではなく、専門家の中でも例外はあります。

運搬や郵送にかかる費用

機械や材料を運ぶための送料運搬費用も対象経費です。たとえば、新しく買った機械を工場に運ぶための支出が補助されます。

クラウドサービスを使うための支出

クラウドサービス(インターネット経由のデータ管理や保存サービス)にかかる費用は、対象経費です。

ただし、事業専用であることが条件であり、他の関係ない業務にも使うのであれば対象外です。

試作品を作るための材料費

新製品を開発するためには材料が必要です。その材料費も対象経費に含まれます。ただし、必要最低限の材料だけを購入することが前提です。

外注費用

自社ではやりきれない一部の仕事を他社に依頼する場合、その外注費が対象経費に該当します。

たとえば、新しい商品の設計やデザインを外部に依頼した場合、その費用が補助されます。

知的財産権にかかる費用

特許や商標を取るための支出は対象経費です。新製品やサービスを作るために特許を取得したら、その費用を補助金でカバーしてもらえます。
ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:ものづくり補助金グローバル市場開拓枠
参考:【公式】成功事例の紹介

ものづくり補助金の対象経費にならない費用はどれ?

ものづくり補助金の対象となる経費もあれば、ならない経費もあります。対象経費になるだろうと想定していたものが、実は対象外だったということがないよう、事前に確認しておきましょう。

ここでは公募要領(第22次締切分)に基づき、補助金の対象外となる経費を紹介します。

補助事業期間中の生産関連機器・システム以外の諸経費

補助金は、特定の目的に沿った経費にのみ適用されます。そのため当然ですが、事業に直接関係しない設備やシステムに関連する費用は対象外です。

工場建屋・構築物・簡易建物/組み立て部材の取得費用

簡易建物とは、たとえばビニールハウス、コンテナ、ドームハウスなどです。たとえ事業に係わるとしても、建物の取得やその建設に関わる経費は残念ながら補助対象外です。

再生可能エネルギーの発電設備とその重要部分

ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:サステナビリティストーリー
太陽光発電を行うためのソーラーパネルなどは対象経費になりません。ただし、発電を目的とした設備については、以下の特定条件を満たした場合のみ対象経費として認められます。

  • 設置場所の整備工事や基礎工事に要する費用
  • 設置場所を整備するための基礎工事や、その他の設置工事
  • 事務所などの家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費

参考:地球環境・国際環境協力

電話代、インターネットなどの通信費

通信費は本来なら対象経費となりませんが、クラウドサービス利用料に含まれる付帯経費は対象です。

事務所での基本的な通信サービスに関わる費用は、認められません。

商品券などの金券

事業資金として使用する場合であっても、金券類は対象外です。

事務用品、雑誌・新聞代、団体費など

日常的な消耗品会費、その他の事務関連経費は補助されません。

飲食、奢侈、娯楽、接待費

社内外で行われる飲食接待にかかる費用は、対象外です。

不動産の購入費と車の購入費・修理費・車検費用

不動産車両に関わる費用は対象経費になりません。
ただし、事業所内でのみ使用され、公道を走行しない車両などは例外として認められる場合があるので、相談してみましょう。

税務申告や決算書作成のための税理士・公認会計士への報酬と弁護士費用

専門家に依頼する費用は対象経費になる場合がありますが、税務や法務に関連する費用は補助対象外です。

収入印紙

ものづくり補助金の対象経費と対象外の経費をわかりやすく解説!
出典:領収書に貼る収入印紙はいくら分貼ればいい?
収入印紙とは、税金や手数料を支払ったとして文書に貼る印紙です。
例)

  • 契約書
  • 領収書
  • 遺言書

法的効力を持つ書類に、収入印紙はよく使用されます。購入時に支払った金額は、文書に記載された金額や目的に応じて異なります。印紙税は補助対象の経費として除外されています。

振込手数料や両替手数料

振込手数料交換手数料も、補助対象経費に入りません。

公租公課

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出典:租税公課とは?概要や個人事業主が経費計上できるものをわかりやすく解説
公租公課とは、国や地方自治体が課す税金手数料です。消費税や地方消費税、社会保険料など、公共のサービスや運営に必要な費用を賄うために市民が負担します。こうした公的な税金は補助金でカバーできません。

各種保険料

事業に関連する保険料は、原則的に補助対象外です。

借入金の利息と遅延損害金

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出典:遅延損害金とは?
借入金に伴う利息遅延損害金も補助金対象外です。

報告書や申請書作成にかかる費用

補助金申請報告書作成にかかる事務費用は対象外です。

多目的に使えるものの、目的外で使用されるもの

たとえば、

  • スマホ
  • 印刷機
  • 事務用パソコン
  • タブレット端末
  • デジタル複合機
  • 文書作成ソフトウェア

などの購入費用は、事業専用であれば対象経費になりますが、事業専用だと明確にできなければ対象外です。

流通が少ない中古機械設備の購入費

中古品に関しては、その価格流通状況が確認できない場合、補助されません。

事業にかかる自社の人件費

ソフトウェア開発などで人件費がかかったとしても、補助金対象外です。

事業内で発生する人件費についても同様です。人件費は対象経費になりません。

公的資金の不適切な経費計上

事業内容に対して不適切と判断されれば対象外です。

みんなの補助金コンシェルジュでは、ものづくり補助金の対象経費に関するご相談も承っています!「どの経費が補助対象になるか知りたい」「経費計画の作り方を確認したい」などの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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ものづくり補助金2025年最新版


2025年現在、ものづくり補助金(第22次公募)では、従来の一般型+特別枠という仕組みは廃止され、申請枠は次の2つに一本化されています。

  • グローバル枠
  • 製品・サービス高付加価値化枠


デジタル枠・グリーン枠・賃上げ枠などの旧特別枠は終了しており、現在はこれらの考え方が新しい2枠の評価要素として統合されています。

製品・サービス高付加価値化枠とは

製品・サービス高付加価値化枠は、中小企業・小規模事業者が競争力を高めるための設備投資やシステム導入を支援する枠です。単なる設備更新ではなく、

  • 既存事業の高度化・差別化
  • 新しい製品・サービスの開発
  • 生産性向上につながる取り組み

といった付加価値を高める投資であることが重視されます。

特徴

  • もっとも多くの事業者が利用するメイン枠
  • DX化・省力化・省人化の取り組みも評価されやすい
  • 機械装置、システム、外注費、専門家費用などが対象

旧制度でいうデジタル枠・グリーン枠・賃上げ系の要素は、この枠の加点要素として扱われています。

グローバル枠とは

グローバル枠は、海外市場への進出・拡大を目指す事業者向けの枠です。

  • 海外展示会への出展
  • 対象となる主な取り組み
  • 海外向け製品・サービスの開発
  • 海外取引に必要な設備・システム導入
  • 海外向けの通訳・翻訳、知財取得(条件あり)

特徴
要件や審査基準はやや厳しめ
一般枠よりも補助上限額が高め
海外展開を明確に示す事業計画が必須

いつか海外へではなく、具体的な海外展開計画がある企業向けの枠といえます。

特別枠はお得?という考え方はもう古い

以前は特別枠を選べば有利、補助率が高いといった考え方がありましたが、2025年現在は枠選びよりも事業内容の質が重視されます。
大事なのは、

  • その投資で何が変わるのか
  • 将来の成長につながるのか
  • どのように付加価値が高まるのか

という点です。枠そのものよりも、事業計画の中身と整合性が採択のコツです。

2025年の申請で意識すべきポイント

  • 旧特別枠の名称は使わない
  • 枠に合わせるのではなく、事業内容に合う枠を選ぶ
  • DX・脱炭素・賃上げは「加点要素」として組み込む

特に製品・サービス高付加価値化枠では、なぜ今この投資が必要なのかを論理的に説明できることが大切です。

まとめ

2025年のものづくり補助金を正しく理解しましょう。2025年(第22次公募)のものづくり補助金では、

  • 申請枠は 2つのみ
  • 特別枠という概念は廃止
  • 採択の決め手は枠ではなく事業計画

となっています。古い情報のまま申請を進めると、要件ズレや評価不足につながるリスクもあるため気を付けましょう。

対象経費に該当していても落ちるケースとは?

もう一つ注意したいのが、対象経費に該当している=採択されるではないという点です。

たとえば、以下のようなケースは不採択になりやすい傾向があります。

  • 既存事業の単なる入れ替えに見える
  • 売上増加や生産性向上との関係が弱い
  • 補助金がなくても実施できそうな内容
  • 経営課題とのつながりが説明されていない

つまり、設備やシステムが対象経費に含まれていても、なぜそれが必要なのか導入後どう変わるのかが説明できなければ評価されません。ここで差がつくのが、事業計画の組み立て方です。

採択されやすい対象事業の共通点

過去の採択事例を見ると、評価されやすい事業には共通点があります。

  • 将来的な成長や発展がイメージできる
  • 現状の課題が具体的に整理されている
  • 課題解決の手段として設備・システム導入が必然である
  • 数値(時間削減率、売上見込みなど)で効果が示されている

つまり対象かどうかだけでなく、対象として“納得できる説明”ができているかが大切です。

自社だけで判断するのが難しい理由

ものづくり補助金の対象判断は、募集要項を読めば一見わかりやすそうに見えます。
しかし実際には、

  • グレーゾーンの経費が多い
  • 審査員視点がわかりにくい
  • 書き方次第で評価が大きく変わる

といった理由から、自己判断だけではリスクが高くなりがちです。
対象だと思って申請したが、不採択だったとなるこの原因の多くは、制度理解不足ではなく表現不足にあります。

ものづくり補助金は対象かどうかの確認がスタート地点

ものづくり補助金において大事なのは、対象かどうかをゴールにしないことです。

  • 本当に対象として評価される内容か
  • 採択基準を満たす構成になっているか
  • 第三者が読んで納得できる説明になっているか

ここまで確認して、初めて申請のスタートラインに立てます。

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監修者

監修者からのワンポイントアドバイス

ものづくり補助金では公募要領に申請対象経費と対象外経費が記載されています。機械装置・システム構築費での経費計上は必須ですので注意しましょう。また対象経費かどうかの判別は事業者の方が判断されることが難しい場面があります。その際には伴走支援してくれる専門家にご相談をされると良いでしょう。