ものづくり補助金の補助率・上限額の最新版を徹底解説 | みんなの補助金コンシェルジュ

ものづくり補助金の補助率・上限額の最新版を徹底解説

ものづくり補助金の補助率・上限額は、事業規模や申請枠によって異なります。小規模事業者は高い補助率が適用される場合もあり、補助率と上限額の両方を確認してください。

執筆: 菱谷 里沙子公開日: 2025-12-16
ものづくり補助金 補助率
井上 卓也カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

コラムのポイント3つ

  • 制度理解事前準備が採択率を左右する
  • 補助率と上限額は枠・規模で大きく異なる
  • 特例や加点を活用できれば採択補助額が有利になる

ものづくり補助金 補助率についてのFAQ

Q1. 補助率が高い枠を選べば必ず得になりますか?

A. 必ずしも得とは限りません。要件達成の負担や事業内容との適合性も考慮が必要です。

Q2. 補助金はいつ受け取れますか?

A. 原則は事業完了後の精算払いです。先に自己資金で支払う必要があります。

Q3. 申請枠は途中で変更できますか?

A. 原則できません。申請前に最適な枠を慎重に選んでください。

Q4. 初めてでも専門家に依頼すべきですか?

A. 必須ではありませんが、採択率を重視するなら専門家の活用は有効です。

Q5. 不採択になった場合、次回申請に影響しますか?

A. 直接の不利にはなりません。改善点を反映すれば再挑戦は可能です。

ものづくり補助金の補助率や上限額って何のこと?




項目
内容
具体例
補助率
補助対象経費のうち、
どれくらいの割合が
補助されるかを示す
補助率1/2の場合
補助対象経費
補助金計算の基準となる経費
3,000万円
補助金額
(補助率のみ考慮)
補助対象経費 × 補助率
3,000万円 × 1/2 = 1,500万円
自己負担額
補助対象経費 − 補助金額
3,000万円 − 1,500万円 = 1,500万円
補助上限額
補助金として受け取れる金額の最大限度
上限1,000万円
実際に
受け取れる
補助金
補助率で算出した金額と
上限額の低い方
1,500万円 → 上限1,000万円まで
上限超過分
上限額を超えた分の金額
500万円は支給されない
補助率とは、どれくらいの金額が補助されるかの割合です。たとえば補助対象となる経費が3,000万円で、補助率が1/2だったとしましょう。

計算式は、3,000万円×1/2=1,500万円で、1,500万円が補助金として支給されることになります。残りの1,500万円は自己負担です。

次に、補助上限額とは、補助される金額の最大限度のことです。たとえば、補助対象経費が3,000万円で補助率が1/2だとします。

この場合、補助上限額が1,000万円に設定されているなら、実際にもらえる補助金は1,000万円までになるでしょう。それ以上の金額は支給されません。上限が決まっていると、もらえる補助額に制限が出てしまいます。
参考:【公式】ものづくり補助金総合サイト

ものづくり補助金の補助率はどのくらい?

補助率は、申請者の属性や申請するによって決まります。ものづくり補助金を申請する前には、採択された場合にどのくらいの補助率になるかは、あらかじめ確かめることが可能です。

どれくらい補助金が受け取れるか知りたい場合は、まずは自分に適用される補助率と補助上限額を確認してください。

ただし、事前に想定した金額と採択後の金額が必ずしも一致するとは限らず、本当に正確な金額は事業が終わった後に決定されます。それでも、およその補助率を計算しておくことはできるでしょう。

大体こんなものかというシミュレーションをしておけば、交付後の計画も立てやすくなります。事前におおよその金額を知るためには、補助率と補助上限額を参考にしてください。

小規模事業者と再生事業者では補助率が異なる?

小規模事業者や再生事業者では補助率が異なる場合があります。なぜなら、ものづくり補助金の中でもいくつかの枠にわかれており、申請者がどの枠に該当するかによって補助率が変わるからです。

たとえば、省力化枠という枠があります。この枠の補助率は通常なら1/2ですが、小規模事業者や再生事業者の場合には2/3です。

逆に、製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型)の場合は、すべての申請者に対して一律で2/3の補助率が適用されます。自分が小規模事業者に該当するかどうかは、従業員数によって決まります。

業種ごとに基準があり、従業員数が少ない会社であれば、小規模事業者として扱われるでしょう。仮に製造業だとすると、20名以下の会社が小規模事業者として扱われます。

また、省力化枠という特別な枠では、補助額に応じて補助率が変わってきます。仮に補助額が1,500万円までの場合、小規模事業者や再生事業者は2/3の補助率が適用。それ以上の額になると、すべての事業者の補助率は1/3になります。
参考:【公式】成功事例の紹介
みんなの補助金コンシェルジュでは、ものづくり補助金の補助率についてもわかりやすくご案内しています。「自社はいくら補助される?」「補助率は何で決まる?」といった疑問も、無料でご相談いただけます。
【無料】補助率について相談する!

ものづくり補助金の上限額はどのくらい?

補助上限額は、申請する枠と従業員数によって決まります。省力化枠に該当するならば、従業員数が少ない企業は750万円が下限となり、従業員数が多い企業は最大8,000万円までの上限が設定されています。

グローバル枠の場合、従業員数に関わらず一律3,000万円の補助上限額が適用に。製品・サービス高付加価値化枠も、類型によって補助上限額が異なります。

もし補助上限額を引き上げたい場合は、大幅賃上げ特例を利用することも可能です。特例措置を受ければ補助上限額が増える可能性があるので、事業者にとって有利になるでしょう。

自分がどの枠に該当し、どの補助率や補助上限額が適用されるかを確認してからものづくり補助金を申請してください。
参考:ものづくり補助金のご案内

ものづくり補助金制度は人気の高い補助金制度


出典:補助金とは?
ものづくり補助金は経済産業省の補助金で、特に中小企業や小規模事業者に人気の高い支援制度です。

中小企業や小規模企業が、新しい技術やサービスを開発したり、生産の仕方を改善したりするための支援が目的です。この制度は、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金とも呼ばれています。

出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金第20次を徹底解説!補助対象事業から採択率を上げるコツまで
生産性を高めるために必要な革新的なサービスの開発や、新しい製品作り、仕事をさらに効率的にすることを目指しています。補助金を受けた事業者は、それを設備投資に使うことが可能です。

全額支給されるわけではないですが、補助金がもらえれば自己負担を少なくできます。ただし、人気が高いからこそ競争率が激しく、採択されやすいとはいえません。難易度の高い補助金制度ということを理解したうえで、しっかりと書類を準備してください。

ものづくり補助金制度の変更点を確認しておこう


2024年ものづくり補助金の第18次締切分の電子申請は終了しました。なお、2025年も引き続き実施されます。2025年版と2024年版では若干異なる部分があります。2025年版では、

  • 補助金上限の引き上げ
  • 最低賃金引き上げに対応した特例の新設

が発表されました。また、2024年のものづくり補助金からいくつか新しい申請枠ができたため、その申請枠についても事前に確認してください。

前述したように、自分がどの枠に該当するかによって補助率は変わってきます。たとえば、17次締切では省力化(オーダーメイド)枠という新しい枠が設けられました。

そして18次締切からは、製品・サービス高付加価値化枠グローバル枠が追加に。それぞれについてより詳しくみていきましょう。

省力化(オーダーメイド)枠


出典:【17次締切】ものづくり補助金【省力化(オーダーメイド)枠】の公募が開始されました。
この枠は、働く人が足りない問題を解決するための枠です。デジタル技術(AIやロボット、センサーなど)を使い、生産やサービスの方法を改善することを支援します。

出典:DXとは?意味や定義、メリット、取り組み内容、実現のステップなど分かりやすく解説
たとえば、手作業の部分をロボットで24時間自動化する場合などに補助金が使えます。

製品・サービス高付加価値化枠


出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金第20次を徹底解説!補助対象事業から採択率を上げるコツまで
製品・サービス高付加価値化枠は、中小企業や小規模事業者が革新的な製品やサービスを開発するためのサポートが目的です。特に、競争力を高めるための設備投資やシステム投資を支援することに注力している枠です。

賃上げを行う場合には特例として、補助額が引き上げられます。ちなみに対象経費に含めていい項目は、下記のとおりです

  • 運搬費
  • 外注費
  • 原材料費
  • 専門家経費
  • 技術導入費
  • クラウドサービス利用費
  • 機械装置・システム構築費


出典:クラウドサービスとは
製品・サービス高付加価値化枠に申請するには事業計画書を作成し、付加価値額を年平均3%以上増加させる計画を策定してください。

また、給与支給総額を年平均1.5%以上増加させることも求められます。事業場内最低賃金を、毎年地域別最低賃金+30円以上に設定する必要もあります。

もし採択されれば、新規事業や製品開発を志向する企業にとって資金面で大きな助けとなるはずです。

グローバル枠


出典:★2025年最新版★【徹底解説】 ものづくり補助金グローバル枠のポイント(Part 1 要件編)
グローバル枠はモノづくり補助金制度の中で、海外進出海外事業の拡大を目的とした支援を行う枠です。

特に、海外への直接投資や市場開拓を行う事業者が対象に該当します。グローバル枠では、海外市場開拓に必要な経費が補助対象です。具体的には、下記の費用が該当します。

  • 運搬費
  • 海外旅費
  • 通訳・翻訳費
  • 広告宣伝・販売促進費

機械装置・システム構築費



出典:【2024.2最新】事業再構築補助金とはなにかをわかりやすく解説!
申請者は、日本国内に本社および補助事業の実施場所を有していなければなりません。

事業計画には、海外市場開拓に向けた具体的な戦略や目標を記載します。申請時には、

  • 共同研究契約書
  • 海外市場調査報告書

などの事業に関連する書類を提出しなければなりません。

出典:共同研究変更契約書
特に、国際的な競争力を高めたい企業にとって重要な資金源となるでしょう。

まとめ

製品・サービス高付加価値化枠を利用する場合は、革新性が認められれば補助金がもらいやすいです。特に、デジタル技術環境に配慮した製品が評価されるでしょう。

グローバル枠は海外進出や共同事業に必要な設備投資を支援する枠であり、海外事業計画を立て、専門家と協力することが求められます。
みんなの補助金コンシェルジュでは、事業内容に応じたものづくり補助金の補助率を個別に確認できます。「想定している設備投資は対象?」「補助率を最大化できる?」など、お気軽にご相談ください。
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最新版ものづくり補助金の基本要件を把握しておこう


ものづくり補助金を受けたいなら、次のことを守って採択率を高めましょう。

  • 社内の最低賃金を、県の最低賃金より30円以上高くする
  • 従業員が21名以上の場合、社員の育成計画を作って公開する
  • 新製品やサービスを開発し、毎年の価値を増やす(+3%以上の成長が基準)
  • 社員一人あたりの給料を毎年増やす(最低賃金以上か、給料を+2%以上増やす)

もし特別な条件がある場合、上記の中でも必要な項目が変わってくるため事前に確認してください。

上記は基本要件にあたり、3〜5年かけて実行することが求められます。きちんと基本要件通りに行動できているか、毎年進捗を報告しなければなりません。

もし特別な事情がないのに条件を満たせていなければ、補助金を返さなくてはなりません。

それでは、ここから最新のものづくり補助金の補助金額や補助率についてわかりやすく解説します。

補助率は基本的に1/2

補助率は半分です。事業を大きく成長させるために必要な設備投資などを支援するために、半分補助してもらえる制度です。

2025年のものづくり補助金は2つの枠となり、それぞれに補助金の上限額や対象となる条件があるので確認してください。

製品・サービス高付加価値化枠

補助金の上限額は750万円~2,500万円ですが、企業の規模や事業内容によって補助額が変動してきます。補助率は、中小企業で1/2、小規模企業や再生企業は2/3までです。

グローバル枠

グローバル枠は、海外展開を考えている企業が対象です。海外で事業を進めることで国内の生産性を向上させることができる場合に、この枠で申請可能です。補助金の上限は3,000万円です。補助率は中小企業1/2、小規模企業2/3です。

補助金の特別措置がある?

ものづくり補助金には、特例措置があります。大幅な賃上げに取り組む企業に、特別な措置が与えられるものです。

賃金の引き上げを積極的に行っていると認められれば、補助金の上限が最大1,000万円に引き上げられます。

企業の給与支給総額が年平均6%増えた場合や、事業所内の最低賃金が県の最低賃金よりも50円以上高くなるような取り組みをした企業には、特別措置が適用されるでしょう。

さらに、最低賃金の引き上げに積極的な企業は、特別に補助率が2/3に引き上げられます。

指定された期間、地域別最低賃金よりも50円高く給料を支払っている社員が、全従業員の30%以上いる企業が対象です。

加点でさらに採択率を上げられる?


出典:認定経営革新等支援機関
ここまで読んできて、補助金を申請する際、事業者はさまざまな条件をクリアする必要があることがわかったでしょう。

  • 賃上げ
  • 経営革新の認定取得

などの条件を満たす必要があります。これらをクリアすれば審査が有利になり、採択率が上がります。

加点を意識して準備することで、補助金の採択をより確実にすることが可能です。ただし、過去3年以内に2回以上補助金を受け取った企業は、申請自体が不可となるので気を付けてください。

ものづくり補助金の採択率について

ものづくり補助金の申請が通ればいいですが、多くの申請者がいる人気制度のため、採択率が気になるでしょう。高い人気から、採択率は毎年30%〜50%程度といわれており、低めです。

採択率を少しでも高めるためには前述したように加点を稼ぐか、支援したい!と思わせるような事業計画書が必要です。また、不備なく書類を提出することもポイントです。

せっかく素敵な事業計画書を作成しても、不備だらけで漏れがあってはスムーズにいきません。

たとえば、ものづくり補助金が不採択となる理由のひとつに、補助対象外となる経費を申請していることが挙げられます。

対象外の経費を申請してしまうと不備とみなされます。補助金額や補助率を確認するときに大切なことは、補助対象となる経費に該当するかどうかです。

補助対象経費が正確に積算されていれば、採択の可能性が高まるはずです。そのため、補助金額と補助率を確認する際は、必ず補助対象経費かどうかも併せてチェックしてください。

書類がすべて揃っていることは大前提です。そのうえで内容に不備がなく、魅力的な内容あることが、採択率を高める大きなポイントです。

申請書を提出する際は正確かつ詳細な内容で書類を作成し、審査員に納得してもらえるものにしましょう。

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監修者

監修者からのワンポイントアドバイス

申請枠や賃上げの有無で補助率・上限額が大きく変動するのが本制度の特徴です。特に2025年度以降は大幅賃上げ特例の恩恵が大きいため、事前のシミュレーションが欠かせません。自社に最適な枠を選定し、有利な条件での採択を目指して準備を進めましょう。